2021.05.07 Friday

沖縄から貧困がなくならない本当の理由 樋口耕太郎

沖縄が好きで年に何度も行く者として、この本に興味を持った。

那覇の中心地にあるデパートリウボウの書店でも目立つように置かれており、大変興味を持っていた本である。

「沖縄は、見かけとはまったく違う社会である」という興味をそそる見出しから始まるのだが、都道府県別の県民所得では11年連続で全国最下位、賃金は全国の最低水準で貧困率は全国平均の実に2倍とのこと。

正直これは各種統計で目にした人が多いと思う。

ただ自殺率、重犯罪、DV,幼児虐待、いじめ、依存症、飲酒、不登校などでも他の地域を圧倒しているのは初耳だった。

高校、大学進学率、中途退学率、学力、就職率などの数値も全国で最低水準らしい。

大学で教鞭をとる著者の樋口氏によると、大学生が無感動を通り越して無感覚に近いらしく、この点に問題の原因があるのではないかとのこと。

この無感覚は学生だけに限ったことではなく、都市開発も無感覚で行われていると指摘しており、某町の再開発について解説している。

私も何度か行ったことがある街なのだが、残念ながら雑然としている感が否めなく街並みに沖縄らしさがあまり感じられない。

これらの理由を知りたくて、樋口氏が始めたのが沖縄の人達と会話することだった。




また、この本の中のインパクトがあった内容で「沖縄の方はクラクションを鳴らさない」というのが、さまざまなメディアにも引用されている。

これは私も少し分かる気がしていて、沖縄でタクシーに乗ると確かにクラクションはならさない。

「あおり運転」が話題になっていた時だったので、「本当にあおり運転みたいなことする人が本土には多いのか?」とよく聞かれていたことを思い出してしまった。

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