2018.10.16 Tuesday

ブラックボランティア 本間龍

うちの近所に介護施設があるのだが、そこにボランティア募集の張り紙が貼ってある。

その内容は、介護施設を利用してくれている方の世話をすることで、具体的な業務内容が書かれている。

その横に、職員募集の張り紙もあるのだが、ボランティア募集と業務内容がまったく同じであった。

この介護施設、できればタダでこき使えるボランティアが欲しいんだろうなという本音が垣間見れる。

同じようなことを、国家レベルで行っているのがオリンピックのボランティアである。

その問題点を、分かりやすく解説してくれている本で、とても興味深い。

11万人ものマンパワーを、労働の対価を払わずに無償ボランティアでまかなおうとするのは短絡的すぎるし、そもそも営利団体が無償ボランティアを使うという意味が分からない。

「感動を味わおう!」という手法は、低賃金で雇ったアルバイトをうまく使おうとするユニクロの手法とよく似ている。
【参考】ユニクロ潜入一年 横田増生



高校生や大学生の方に読んでもらい、オリンピックの無償ボランティアの搾取の図式を知ってほしい!

ちなみに、私は結局人が集まらず開催間際に日雇い派遣の方々を集めることになるが、失礼ながら接客技術や語学力が満足できるレベルに至らず、不評なオリンピックに終わると思っている。

2018.10.15 Monday

日本型組織の病を考える 村木厚子

厚生労働省で事務次官まで務めた村木氏が、ご自身の半生を語りつつ日本の問題点を指摘している。

村木氏といえば、郵政不正事件で不当逮捕されてしまい、検察と戦って勝った方といったほうがピンとくるかもしれない。

その不当逮捕に関して、当時の取り調べの様子を事細かに説明してくれている。

ご本人の話によるとメモ魔のようで、そのメモのおかげでご自身の無罪を証明することができ、証拠改ざんするようなとんでもない検事を立件することができたようである。

検察は、起訴できる権限という巨大な権力を持っており、その権力を盾に自らがたてた勝手な仮説(稚拙すぎる場合もあり)に沿って取り調べを行うので、無罪だった場合は国家権力を使った最も恐ろしいパワハラだと思う。

私のように大雑把な人間だと、間違いなく検事の作文で起訴され、すぐ有罪にされてしまいそう…

権力も何もないので国家権力も私を狙わないだろうが…(笑)

ちなみに、私は冤罪を生み出した検察官、警察官、裁判官は厳罰にすべきだと思っていて、最低でも一定期間の職務停止などはあって然るべきだと思う。




この村木氏のすごいところは、拘置所にいる時に知的障がいが理由で犯罪を繰り返してしまう方が多いのではないかと思い、退官後にその問題を解決しようと動き始めたことである。

拘置所に入れると、自暴自棄になったり人によっては自殺することもありえそうなのだが、そのような環境でもしっかり考えられるところは、やはり大物というか精神的に強いのかなと思う。

そういえば、佐藤優氏なども拘置所時代に色々と考え、それを本にしたことが、本格的な作家になったきっかけのようである。

一度入ってみるか?(笑)

2018.10.14 Sunday

日本が売られる 堤未果

堤さんの本は、いつも他のメディアがなかなか取り上げない日本の問題、世界の問題を取り上げてくれて興味深い。

今回は「日本人の資産が売られる」「日本人の未来が売られる」という括りで、さまざまな問題点を指摘してくれている。

私は「水道民営化」の問題を、より詳しく知りたくて購入したのだが、第1章の最初で取り上げてくれていた。

世界各国で水道民営化に失敗した事例、その後再び公営化する際に多額の費用負担する羽目になった例が数多くあるのに、この国はいったい何をやりたいのかと憤りを感じてしまう。



また私は農業問題に関する知識をあまり持ち合わせていないのだが、「種子法廃止」「農薬規制緩和」「遺伝子組み換え食品表示消滅」といったテーマの問題点を知ると、今後の日本で適切な価格で安全な食料を調達できるのだろうかと、恐ろしくなってしまった。

今回の本は、我々に身近なテーマを分かりやすく解説してくれているので、多くの方々に読んで頂き、問題意識を持ってほしい!

2018.10.08 Monday

憲法の良識 長谷部恭男

憲法学の第一人者である長谷部教授が、憲法について平易な言葉で分かりやすく解説してくれている本。

そもそも憲法とは?といった感じの憲法の定義から、立憲主義について、緊急事態条項について、一般の方に理解しやすいような言い回しで説明してくれている。

普段から、憲法に関する本を読んでいるような方には、すこし退屈かもしれない。

私は1日で読み終えてしまったのだが、長谷部教授の考え方を理解できた点は良かった。

高校生あたりに読んでもらい、憲法をしっかり考えるきっかけになるような本だと思う。



「日々憲法について発言する人々の顔ぶれを見ると、その大部分は、憲法の専門家でない人たちです。専門外の問題について大声で発言する…」には色々な方の顔が浮かび、笑ってしまった。

2018.10.07 Sunday

うらさだ さだまさしとゆかいな仲間たち

さだまさしのことをよく知っている人、逆にさだまさしのことをよく知らない人にも楽しめる本。

笑福亭鶴瓶×立川談春の対談から始まり、高見沢俊彦、鎌田實、小林幸子、ナオト・インティライミ、カズレーザー、泉谷しげる、レキシ、若旦那、堀江貴文といった面々が、さだまさしを語る。

若旦那のような「生さだ」にも頻繁に出演してくれる方だけでなく、カズレーザー、堀江貴文といった意外な方のさだまさし評が楽しめる。





・人見知り
・飽きっぽい
・神経質に見えて大雑把
・超多能病
・好奇心旺盛
・行動力
・発明家

といった様々なキーワードが出てくるのだが、結局さだまさしは「さだまさし」という他の人には真似できないジャンルなのである。

※意見には個人差があります

2018.08.28 Tuesday

知らなきゃよかった 予測不能時代の新・情報術 池上彰 佐藤優

池上彰と佐藤優の共著で、世界が抱える様々な問題を徹底解説している。

私はこの2人の本をよく読むのだが、普段から読んでいる身からすると、日頃から解説してくれている問題を、最新版にアップデートしてくれるような感じの本である。

PCでwindows updateをかけて最新版にするような感覚である。

また、いつもの本と比べて口語体の感が強く、本を読んでいるというよりTVで解説を聞いている感がある。



北朝鮮問題、日本人の劣化、トランプ、独裁下といったテーマで語られており、今日の世界を理解するにはお勧めの本である。

北朝鮮問題で、拉致問題に関してトランプに委ねると、トランプが納得して持ち帰った返答を無下に否定することができず、日本にとって受け入れられない返答だった場合どうするのか、という点は考えさせられた。

やはり自国民の生命に関することは、他国任せではなく、日本で交渉すべきである。
普段勇ましいことを言っている方から、こういう声があまり聞こえないのは何故!?

またカジノは賄賂を渡すには最適の場所らしく、そりゃあ政治家の皆さん法案を通したがるのよく分かりました(笑)

日本人の劣化の章で、金環蝕という汚職事件を題材にした作品で、総理夫人によって追い詰められた官僚が死ぬというシーンがあるとのこと。

どこかの総理夫人と似てないか…

最後に何かと最近ブームなAIについても書かれているのだが、今後AIビジネスを引っ張る国に関しては、佐藤氏の見立てはやや違うかと思えた。

もちろんお勧めの本である。

2018.08.27 Monday

燃えよ左腕 江夏豊

日経新聞で連載された「私の履歴書」に、大幅加筆された江夏豊の半生。

阪神タイガースの伝説の左腕の本ということで、発売とほぼ同時に購入。

真っ直ぐしか投げられず、しかもノーコンでプロ入りした江夏が、カーブを覚え、アウトコースへの絶妙のコントロールを身につけて、エースへの階段を上がっていく。

もう1人の伝説の投手である村山実とともに、球界を代表する生え抜き投手が2人も同時に活躍している時代があったというのは羨ましい。

やや話がそれてしまうが、ノーコンを克服した江夏豊に藤浪晋太郎を預けてみてはどうだろうかと、私は密かに思っている。

この本の話に戻ると、江夏の三振へのこだわりは生半可なものではなく、節目の三振は王さんから取りたいと考え、それを見事に実行できるのはさすがである。



阪神からトレードで南海に移り、ノムさんと出会い、球界に「革命」を起こす。

リリーフ投手として大活躍し、投手分業に一役買うことになった。

ノムさんに関しては、監督として、4番打者としては認めているが、捕手としてはあまり認めていなかったようである。

とは言え、ノムさんとは仲が良く、江夏のお子さんをノムさんがお風呂に入れてくれたりしたらしい(笑)

その後、ノムさんの南海監督解任と同時に、ノムさんを慕っていた江夏もチームを離れることに…

優勝請負人として、それから複数の球団を渡り歩くが、広島時代の江夏の21球がもっとも有名なエピソードであろう。

その広島でチームメイトとなった衣笠さんへの最後のメッセージは…

泣けてくる…

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