2021.07.31 Saturday

枝野ビジョン 支え合う日本 枝野幸男

立憲民主党の代表を務める枝野氏の政治理念をまとめた本。

「本当の保守とは何か?」
「新自由主義は限界なのではないか?」
「今後の日本の成長戦略は?」
といった内容について、1人の政治家としてその打開策を語っている。

この本を読んでいて「昔の自民党の良識ある政治家って、こんな考えを持っている人が多かった気が…」と思ってしまったのは私だけだろうか?

現在の自民党の"なんちゃって保守"に不満を抱いている方は納得してくれる気がするのだが、いかがだろうか。

明治維新以来の「規格化×大量生産社会」を成功事例として、そればかりを目指しているが、その考えはすでに限界を迎えているという点には納得させられた。



個人的には至極当然の考え方と思うのだが、枝野氏というか立憲民主党には実行力が伴うことが重要に思える。

コンサルタントが正論の解決策を提案してくるが、「この企画はどうやって実行するのか?」と問いただすと黙ってしまうといった展開にならないことを期待したい。

2021.07.21 Wednesday

証言 初代タイガーマスク 40年目の真実 佐山聡

佐山聡ご本人の話はもちろんのこと、藤原喜明、眦脹簓А∋該螳貮廚箸い辰UWF系のレスラー、藤波辰爾やグラン浜田といったいわゆるプロレス系のレスラー達のインタビューで構成されている。

その中で、藤原組長、眦弔気鵝∋海舛磴鵑口を揃えて新日本プロレスの道場でのエピソードを語っているのだが、当時の道場のレベルの高さが窺える。

これを聞くと、今のレスラーはまだまだなのかなと失礼ながらも思ってしまう。



この本の中で、佐山聡の息子さんの佐山聖斗さんのインタビューも掲載されているのだが、有名人のご子息にもかかわらず、しっかりご自分を理解されていて好感が持てる。

また父親としての佐山聡は、なかなかイメージしづらいエピソードも多く、笑えるエピソードも多かった。

現在は体調面で大変だとは思うが、一時代を築いた伝説のプロレスラーなので、早く体調を治して精力的に動き回ってほしい。

ショウジ・コンチャはやっぱりうさん臭い(笑)

2021.07.15 Thursday

証言 大谷翔平 張本勲 野村克也 江本孟紀

この本は2018年7月に出したものを再編集したものらしい。

そのため「情報が古い」と感じてしまうところもあるのだが、大谷フィーバーに釣られてついつい購入。

張本勲、野村克也、江本孟紀といった野球界の重鎮の大谷評も載っているのだが、リトルリーグ時代のチームメイト、高校時代のチームメイト、大阪桐蔭高校の西谷監督などのコメントが面白い。

高校時代から別次元の存在感で、メジャーリーグデビュー時の活躍を見ても、まだまだこんなものではないと思っていたそうである。

翻って張本さんは「ホームラン50本、60本打てるか?打てませんよ。あのくらいのクラスは、アメリカなら3A、2Aにざらにおるからね。」とのこと(笑)



見る目が甘かった張本さんに喝!

2021.07.14 Wednesday

悪の処世術 佐藤優

ウラジーミル・プーチン、習近平、ドナルド・トランプ、金正恩、バッシャール・アル・アサド、エンベル・ホッジャ、アドルフ・ヒトラー、毛沢東、ヨシフ・スターリン、カダフィ大佐、金日成。

現代の政治を動かしている政治家から、歴史上の人物と言われる政治家まで、「独裁者」と言われる彼らを、佐藤優流の視点で人物像か手腕までを解説している。

恐怖によって人心掌握を実行しているのかと思いきや、意外な一面のエピソードに驚かされる。

ロシアのエキスパートとしてプーチン大統領とお会いしたことある経験を踏まえたエピソードで、お世話になった人を決して裏切らない、日本の某政治家のことで涙する話など、日本でいう「浪花節」なところがある。

日本とロシアは意外に相性がいいのではないか、とも思えるのだが、ここは少し割り引いて考えた方がいいだろう。

また習近平、毛沢東という2人の中国の政治家を知ることで、中国政府の考え方が見えてくる。



個人的にはシリアのアサド大統領の部分が、政治手腕と同時にシリアの現状を理解するのに役に立ち、頑固おやじ感が溢れるアルバニアのホッジャについてが興味深かった。

2021.07.13 Tuesday

還暦からの人生戦略 佐藤優

インテリジェンスの専門家である佐藤優氏が、2020年1月18日に還暦を迎えたそうで、身の周りに色々な変化が生じているそうである。

友人関係、健康、家族関係で変化が起きているとのこと。

特に健康面では慢性腎臓病が進行しているとのことで、ご自愛してほしいものである。

肝心の本の中身はというと

【第1章】還暦からの「孤独」と「不安」

【第2章】還暦からの人間関係とメンタル

【第3章】還暦からの働くことの意味

【第4章】還暦からのお金とのつき合い方

【第5章】還暦からの学びと教養

【第6章】死との向き合い方

と至極当然の事が書かれてあるのだが、これは還暦を迎えた方々向けの本というより、30代後半から40代の方々へ老後へ備えた準備の必要性を説いている本に思えてしまう。

第1章〜第4章では、我々の直面する直接的な課題に対して

・環境の激変を受け入れる力

・守りを強くする(マイナスのミニマム化)

・積極的消極主義

・コミュニティの重要性(学生時代の友人関係)

・パートナーとの距離感

・(定年後の)働き方について

・貯蓄、投資、保険のバランスと見直しについて

これらのキーワードを用いて解説してくれている。

第5章は「学び」について、第6章は「死」についてということで宗教的視点から解説されている。



個人的には、働き盛りの世代にこそ将来に備えて読んでほしい本である。

2021.06.19 Saturday

危機の日本史 近代日本150年を読み解く 佐藤優 富岡幸一郎

さまざまな文学作品とそこから派生する思想から、危機の時代をどう生きるかを考える本。

と書いては見たものの、神学的視点から文学作品を吟味し、その時代背景などを考える本である。

「クロノス」…一方的に流れている時間
「カイロス」…決定的な出来事、歴史上の区切りとなる時間

この本では、この2つの視点で時間の経過を見ていくのだが、この視点は面白い。

昭和から平成への御代替わりの際には、左翼系の知識人は天皇制存続そのものを問題にし、天皇の戦争責任について言及し、保守派の論客も象徴天皇制を批判するような議論が起きたが、平成から令和への移行の際には全く起きなかったのは何故か?

こういう問題について本格的に考えるので、読み応えはあるが正直難しい。

天皇論、国体論にもかなり踏み込んでいて興味深い。





知の巨人とも言われる佐藤優氏と対応に渡り合える富岡幸一郎氏は、やはりただ者ではない。

ちなみに、この2人が過去に出した〈危機〉の正体も難解だった…

2021.06.09 Wednesday

現役引退 プロ野球名選手「最後の1年」 中溝康隆

王貞治、落合博満、長嶋一茂、古田敦也、水野雄仁、原辰徳、石毛宏典、中畑清、掛布雅之、江川卓、田淵幸一、清原和博、桑田真澄、村田兆治、駒田徳広、定岡正二、西本聖、山本浩二、渡辺久信、ランディ・バース、ウォーレン・クロマティ、秋山幸二、門田博光、長嶋茂雄。

これら24人の錚々たるレジェンド(一部例外もあり?)の引退する最後の年の姿と、引退に対する考え方などを紹介している。

それに加えて、各々のプレイヤーのあまり知られていない意外なエピソードの紹介が面白い。

落合博満のところでは、香取慎吾や安室奈美恵が表紙の「小学五年生」96年5月号で唐突に「落合博満VSラモス瑠偉」のスペシャル対談を紹介。

スポーツ誌でもなかなか企画しないような濃過ぎる対談で、これで小学五年生に何を教えたいのかよく分からないのだが(笑)、オレ流全開で容赦ない落合さんが素敵すぎる。



どのチームのファンの方も、野球好きなら楽しめる本だと思う。

2021.06.08 Tuesday

鳴かずのカッコウ 手嶋龍一

手嶋龍一氏と言えば、NHKのワシントン支局長だったこともあり、外交ジャーナリストというイメージが強い。

佐藤優氏との共著を何冊か読んだことがあり、特に「公安調査庁」について書かれた本は、知られざる官庁である公安調査庁について知ることができた。

そんな手嶋氏が公安調査庁を舞台に描いた小説がこの本である。

プロローグは、ウクライナ、根室、ロンドンのまったく関連性があると思えない3つのストーリーが描かれており、最初はその繋がりが分からないため「買う本間違えたかな(手嶋さんすみません…)」と思ったのだが、話を読み進めていくうちにその繋がりが分かって面白い。

公務員が安定しているからという理由で、公安調査庁に入った冴えない青年が、裏の世界で蠢くインテリジェンス情報をものにする。

インテリジェンスがテーマの映画や小説は、主人公はカッコいいのがセオリーのはずが、なんとなく入った青年が世界が驚く情報を入手する。

神戸の小さな公安調査事務所が、日本と北朝鮮、日本と中国といった1on1の関係だけでなく、複数のステークホルダーとなる国々が関係しており、このあたりの描写は報道機関の最前線で本当の外交を見ていた手嶋さんならではといったところか。

また関西在住の方や、関西に縁のある方にとっては、神戸を中心とした街の描写が丁寧で、すぐに街並みが浮かんでくるであろう。



読んでいくうちに主人公に肩入れしてしまい、最後の結果に関してはちょっと残念なところもあったが、いい意味でお役所とは思えないいいチームワークが、自分もそのメンバーになったかのごとく話に引き込まれてしまう。

手嶋氏の人を引き込む文章に圧倒されてしまった。

政治や外交に関心のある方には、絶対にお薦めしたい本である。

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