2020.07.22 Wednesday

この不寛容の時代に ヒトラー『わが闘争』を読む 佐藤優

佐藤優氏のナチズム、ヒトラーについて解説する新潮講座を書籍化したのがこの本。

かなり難しいこの内容を2日間で集中講義したらしく、講師の佐藤優氏も受講者の方々も大変だろうなと思う。

内容に関しては、不寛容に関しては第1章で深く扱っているが、その後はヒトラーの考え方を紹介している。

ヒトラーは賢いなと思う点とそうではない点とを持ち合わせていると思っており、ヒトラーの「我が闘争」は色々な思想のパッチワークに過ぎず混合物に過ぎないとのこと。

そして「我が闘争」の中で、ヒトラーは自らの持つ危険な思想を公言しており、当時のドイツの世論がもっとこの内容を吟味していたら、ナチス政権は存在しなかったのではないかとも思えてしまう。

ただそれを天才的な演説でカバーし、無理をして憲法改正しなくても解釈改憲すればいいじゃないかという形で、独裁を推し進める。

麻生太郎ではないが、安倍政権はヒトラーを模している点が多いように思う

ヒトラーは、たとえ相手がインテリ層であっても、文章よりイメージの方が訴えかける力があると考えていた感があり、日本の現在の選挙を見ていると納得させられるところもある。



またファシズムとナチズムの違いなどにも触れられており、とても面白い本なのだが、読むのに結構パワーがいるので、じっくり読める時間がある際に購入したほうがいい。

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