2019.03.25 Monday

株式会社化する日本 内田樹 鳩山友紀夫 木村朗

内田樹氏、鳩山友紀夫氏、木村朗氏による鼎談を収録した本で、名前が最初に書いてあるように内田氏が中心になり話が進んでいく。

第一章では、日本とアメリカとの関係を「対米自立」を中心に語っており、内田氏によると対米従属とならざるをえなかった理由は「(太平洋戦争で)あまりにもひどい負け方をした」からだと言う。

その負けから、アメリカに追いつき追い越せで経済復興し、アメリカを追い越そうとしたことでアメリカの逆鱗に触れ、バブルがはじけてしまった…

またアメリカに対してモノを言おうとすると、日本国内の「対米従属テクノクラート」からも総攻撃を食らうらしく、その例が鳩山元総理だとのこと。

その様子を見て安倍は学習し、対米従属路線をとっているらしい。

私には安倍はそこまで深く考えることができるとは思わないが(笑)

その対米従属路線によって、日本の国際的地位は低下し、オリンピック、万博、カジノといった時代遅れの打ち上げ花火的な公共事業で幻想を振りまくくらいしかできないとのこと。

鳩山氏の話で印象に残ったのは、日本の官僚とアメリカの軍人との間で日米合同委員会というものが行われており、この委員会がとても大きな力を持っており、鳩山氏はこの勢力の抵抗に遭い大変だったらしい。

天皇制に対しての3人の考え方が意外なところがあり興味深かった。



第一章だけでこれだけの内容なので、全部の章に触れるわけにはいかずこの辺で留めておくが、第二章で安倍政権をこの本のタイトルである「株式会社化する日本」ついて解説している。

その視点が斬新で的確なので、とても興味深く読ませて頂き、多くの人に勧めたい本であった。

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