リスクを生きる 内田樹 岩田健太郎
哲学者の内田氏と医師の岩田氏というまったく畑違いの分野の2人の対談で、現在の日本の問題点を厳しく指摘している本。
第1章では、日本のコロナ対策の問題点を鋭く指摘してくれており、岩田氏によると「僕は感染症のことが分かっている」という医者で、本当に分かっている人は少ないとのこと。
それで問題点を指摘して疎まれる岩田先生…(笑)
このように感染症の問題からスタートしたのだが、内田氏が大阪の高校の統廃合問題から「弱者は立ち去れ」という東京的なゲームをやっている維新の会の問題点、東京一極集中問題、反知性主義の終焉と見事に脱線していくのだが、それぞれの指摘ポイントが切れ味抜群で適格だと思う。
第2章では、査定といじめの相似構造というテーマで、前章でも少し触れた教育の問題点から、内田氏が合気道の視点から組織論を語っており、これもまた面白い。
また教育が市場化されたことで、格付けが生まれ、そうすると多様性は失われてしまう。
その結果として、日本人がノーベル賞を獲得するのは困難になるという、市場化されたことで市場価値を失ってしまう結果が生まれてしまうそうなのが何とも言えない。
第3章は不条理がテーマなのだが、それに加え今までの内容のまとめ的な感じになっている。
対談形式なので口語体で書かれており、あまり分厚くもないので(とは言え鋭い指摘が多数あり)興味がある方は是非読んでみてほしい。
私は、このお2人は多数派、体制側に堂々と意見を言えるところが大変似ており、それでウマが合うのだろうと思う。
第1章では、日本のコロナ対策の問題点を鋭く指摘してくれており、岩田氏によると「僕は感染症のことが分かっている」という医者で、本当に分かっている人は少ないとのこと。
それで問題点を指摘して疎まれる岩田先生…(笑)
このように感染症の問題からスタートしたのだが、内田氏が大阪の高校の統廃合問題から「弱者は立ち去れ」という東京的なゲームをやっている維新の会の問題点、東京一極集中問題、反知性主義の終焉と見事に脱線していくのだが、それぞれの指摘ポイントが切れ味抜群で適格だと思う。
第2章では、査定といじめの相似構造というテーマで、前章でも少し触れた教育の問題点から、内田氏が合気道の視点から組織論を語っており、これもまた面白い。
また教育が市場化されたことで、格付けが生まれ、そうすると多様性は失われてしまう。
その結果として、日本人がノーベル賞を獲得するのは困難になるという、市場化されたことで市場価値を失ってしまう結果が生まれてしまうそうなのが何とも言えない。
第3章は不条理がテーマなのだが、それに加え今までの内容のまとめ的な感じになっている。
対談形式なので口語体で書かれており、あまり分厚くもないので(とは言え鋭い指摘が多数あり)興味がある方は是非読んでみてほしい。
私は、このお2人は多数派、体制側に堂々と意見を言えるところが大変似ており、それでウマが合うのだろうと思う。
| the_esperanza | 社会問題 | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |