2020.07.22 Wednesday

この不寛容の時代に ヒトラー『わが闘争』を読む 佐藤優

佐藤優氏のナチズム、ヒトラーについて解説する新潮講座を書籍化したのがこの本。

かなり難しいこの内容を2日間で集中講義したらしく、講師の佐藤優氏も受講者の方々も大変だろうなと思う。

内容に関しては、不寛容に関しては第1章で深く扱っているが、その後はヒトラーの考え方を紹介している。

ヒトラーは賢いなと思う点とそうではない点とを持ち合わせていると思っており、ヒトラーの「我が闘争」は色々な思想のパッチワークに過ぎず混合物に過ぎないとのこと。

そして「我が闘争」の中で、ヒトラーは自らの持つ危険な思想を公言しており、当時のドイツの世論がもっとこの内容を吟味していたら、ナチス政権は存在しなかったのではないかとも思えてしまう。

ただそれを天才的な演説でカバーし、無理をして憲法改正しなくても解釈改憲すればいいじゃないかという形で、独裁を推し進める。

麻生太郎ではないが、安倍政権はヒトラーを模している点が多いように思う

ヒトラーは、たとえ相手がインテリ層であっても、文章よりイメージの方が訴えかける力があると考えていた感があり、日本の現在の選挙を見ていると納得させられるところもある。



またファシズムとナチズムの違いなどにも触れられており、とても面白い本なのだが、読むのに結構パワーがいるので、じっくり読める時間がある際に購入したほうがいい。

2020.07.20 Monday

もう一度、プロ野球選手になる。 新庄剛志

48歳で現役復帰、もう一度プロ野球選手になろうとしている新庄剛志が、自らの考え方や守備に関する技術論について熱く語っている。

考え方に関しては「えっ?なにそれ!?」という内容が多く、敢えて厳しい方を選んだり、プレッシャーを感じない話など、新庄らしくて面白い。

野球に関しても新庄らしいエピソードが多いのだが、監督とのやり取りとして挙げられているのが、ほとんどは野村監督との思い出ばかり。

メジャー挑戦する際にも、ノムさんから「アメリカの方があってるかもな。さみしいけどアメリカに行って挑戦してこい。」と言われたエピソードは泣けてくる…

また阪神タイガース時代の、柏原純一コーチと島野育夫コーチを、それぞれ師匠と理解者として尊敬しているらしい。

阪神も意外にいいコーチいるじゃないか(笑)

ちなみに柏原コーチと島野コーチは、どちらも南海時代のノムさんの教え子である。

日本ハム時代の森本稀哲選手や稲葉篤紀選手、ダルビッシュ有投手とのやり取りは、笑える内容なのだがチームの雰囲気の良さが感じられ、その良さが今も続いているからチーム力が高いのだと思えた。



守備の技術論に関してが、意外に技術論かつ論理的で、意外な一面を垣間見ることができた。

野球好きな方には楽しめる一冊だと思うので、新型コロナウイルスで暗い世の中を明るい気持ちになるためにも是非読んでほしい本である。

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