2019.02.25 Monday

世界史の大逆転 国際情勢のルールが変わった 佐藤優 宮家邦彦

外務省出身の佐藤氏と宮家氏が対談形式で現代の国際情勢を解説している。

同じ時代に外務省で働いていた2人が、お互い担当領域が違っていたらしく、現役外交官時代は接点がなかったらしい。

佐藤氏がヨーロッパ、ロシアを担当し、宮家氏はアメリカ、中東を担当していたので、見事なまでに接点がなかったようである。

アメリカのトランプ大統領を軸にして、北朝鮮外交、中国外交、ロシア外交を分かりやすく解説している。

神学的視点で見た中国人の考え方、ロシアがトランプをどう見ているかといった点が、とても興味深い。

また核抑止から核拡散へと進んでいる現在の国際情勢に警鐘を鳴らしており、素人の私から見てもトランプ大統領が何をやらかすか分からないので、今後が怖い…
(ロシアゲートからの目くらましで、大使館をエルサレムに移してしまう大統領ですから)



IT業界で働く私からすると、AI(人工知能)に高い関心(懸念?)を抱いている点が、自分の専門外の分野に関しての知的好奇心のすごさに感心させられた。

2019.02.24 Sunday

自民党という病 佐高信 平野貞夫

自民党政治家の悪口を凝縮した本(笑)

クリーンなイメージで売っていた政治家の意外な裏の顔を知れたり、その逆もあったりと面白い。

また男性政治家の女性スキャンダルも実名で書かれており、今の時代だったら絶対にアウトだろうなと思うエピソードが数多く出てくる。

とは言え、ただのスキャンダル本ではなく、平野氏が衆議院事務局の経験を活かし、様々な知恵を出して問題解決に尽力したエピソードは面白い。

中曽根元総理の権力を手にする手法には、恐ろしいものを感じてしまう。



安倍政権に関する話題は第1章で触れるくらいで、全体としては少ないようで感じられた。

過去の自民党大物政治家に比べて、安倍晋三には薄っぺらいエピソードしかないから?

2019.02.09 Saturday

ついに始まった日本経済「崩壊」 浜矩子

アベノミクスを「アホノミクス」と酷評する浜矩子氏。

低金利政策が続く現状を異常低温金融と名付け「ゼロ金利政策」「量的緩和政策」の問題点を指摘している。

異常低温金融から、アメリカやEUは抜け出そうとしているが、日本はいつまでそこに留まるのか?

白川総裁時代(ホワイト日銀)は金融政策の王道だったが、黒田総裁時代(ブラック日銀)については、かなり辛辣であった。



浜先生の本は初めて読んだのだが、難しいことをかみ砕いて解説するのは上手なのだが、例えがやや分かりにくい…

安倍政権に否定的で「量的緩和政策」に否定的な浜先生だが、同じく安倍政権に否定的な森永卓郎氏は「量的緩和政策」に賛成であり、このように安倍政権に否定的な有識者の考えの違いが、安倍政権を勝たせている要因の1つだと思う。

2019.02.08 Friday

なぜ日本だけが成長できないのか 森永卓郎

メディア出演も多く、知名度もある森永卓郎氏の本格的な本を読むのは、実は初めてだったりする。

どんな考えを持っているのか興味があり購入したのだが、まずは世界のGDPに占める日本の比率が、1995年は17.5%と世界の約1/6が日本だったのだが、2016年には6.5%まで落ち込んだそうである。

森永氏によると、この間に労働人口は減っていないそうで 人口減が理由ではなく、小泉総理時代の構造改革で日本の資本が外資に売られたからだとのこと。

小泉総理時代の構造改革が転機だったのには納得するが、私は労働人口の変化にも一因はあると思っていて、労働人口は同じでも「若い世代の減少」「世界と戦える最新の技術を持つ人材の減少」も理由だと思う。

小泉政権時の経済政策に関しては、竹中平蔵や木村剛の不良債権政策を真っ向批判。

国家がハゲタカファンドと一緒に、国の優良資産を二束三文で売っぱらってしまっているとの主張には、私も納得している。



この現状を打破するには、量的緩和政策と減税(消費税アップをストップする)ことであり、安倍政権の経済政策を一定レベルでは認めている。

ただ減税を財務省が許すだろうか?

森永氏の財務省に対する考えは、やや偏見もあるのだろうが斬新であり、森友事件へ対する見立てが、とても以外で面白かった。

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