2022.04.04 Monday

報道現場 望月衣塑子

東京新聞の望月氏が、ご自身の記者会見への出席から、今日話題になっている社会問題まで、それらをどのように取材しているかが分かる本。

コロナ禍を理由に、首相官邸での記者会見への参加に人数制限がかかったのだが、これはコロナの感染拡大を防ぐというより、やっかいな記者を排除したかっただけなのではないか。

またその制限の際に反対したのは数社しかなかったと聞くと、日本のメディアには根性なししかいないのかと嘆かわしい。

数名ほど気骨のある素晴らしい記者さんもいるようなのだが、首相官邸での記者会見会場は同調圧力が充満している気がしてならない。

私は半分お役所のような日系企業で働いているので何となく理解できるのだが、立場が下の者が上に物申せない雰囲気で、グループ全体のトップがデジタル大臣を接待して国会にまで呼び出されたにもかかわらず、社長の座に居座り続けている。

望月氏によるとニュースには“当局取材”と“調査報道”の2つのタイプがあるそうなのだが、今までは“当局取材”に偏重しすぎていたらしいのだが、子育てによる時間的な制約を気に“調査報道”にも取り組み始める。

最初に取り組んだテーマは武器輸出で、それに関してはこちらを参照してほしい。



上記以外のテーマとしては、日本学術会議問題、名古屋入国管理局のウィシュマさんへのひどい対応などを取り上げている。

一般の方にはもちろんだが、記者などマスメディアへの就職を考えている方に是非読んでほしい本である。

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