2017.04.26 Wednesday

プロ野球・二軍の謎 田口壮

この本は野球の本と言うより【田口壮のマネジメント術】と言った感じで、一般のビジネスパーソンにも役に立つような内容の本である。

もちろん個々の野球選手への指導方法や、メジャー挑戦時の話なども多数盛り込まれているので、野球に詳しい方が読んだ方が当然楽しめる。


第一章では、組織としての二軍の紹介や、二軍のスケジュール等を分かりやすく紹介してくれている。

その中で「迷わせない指導」と言う言葉が出てくるのだが、各コーチがどのような主旨でどのような指示を出していたのかを共有することを重視したとのことである。

一般企業でも、上司からバラバラの指示が出て現場が混乱したり、各営業がクライアントに対し別々のことを話すと相手は混乱してしまう。

これだけでも田口壮がマネジメント能力が高いということが分かってきて、この本が面白くなってきた。


第二章では、日本プロ野球の二軍と、アメリカのマイナーリーグとの比較である。

過酷なマイナーリーグと比較して、日本の二軍はまだ恵まれているのだと思えた。

この章ではメジャー独特の契約のことが分かりやすく解説してあり、「オプション」という契約があるため、仕方なくマイナーに落ちるといったことの理由が理解できた。

川崎宗則がメジャーとマイナーを行ったり来たりしていたのはこれだったのか!


第三章では、二軍の観戦ガイドで各球団と各球場を紹介している。

これを読むと、私も鳴尾浜に行ってみたくなってくる。





第四章は、2016年の田口壮の日記と言う感じで、昨シーズンの一喜一憂についてである。

この中でも、各選手の個性を把握し、それぞれに合った指導方法を行っているのが分かる。


第五章では、現代の若い選手との付き合い方といったところか。

中間管理職で、大学を出たばかりの若手社員を教育しないといけない立場の方には参考になることが多いように思う。

叱り方にも気を使い、色々と考えながら指導されている点は、この人の下で野球をやれれば若手選手は実力が開花しやすいと思えた。


内容のある良い本なので、ぜひ多くの方々に手に取って頂きたい!

2017.04.14 Friday

慶應三田会の人脈と実力 田中幾太郎

このようなタイトルの本が出ると、ついつい買ってしまう私。
出版社の術中にハマってしまっているのだろうか…

この本は、多少大げさに書かれているところもあるが、慶應義塾の卒業生の同窓会組織である「三田会」について語られている。

そもそも三田会とは何なのかというテーマから始まり、財界における三田会の存在感(特に財閥や大手百貨店など)、慶應幼稚舎、三田会の裏話といった内容で書かれている。

三田会に興味がある方には面白い本だと思うのだが、いったいどういう方が興味を持つのだろうか?

ビジネス誌などでも、よく慶應特集(三田会特集)の号があるが、どういう層からニーズがあるのか、その点が一番興味深い。

購入者の大半が慶應関係者ばかりだったりして。





また「三田会の力で就職」というのは、今の時代じゃ考えづらいので、塾生の皆さんには就職活動を頑張ってほしいと思う。

2017.04.10 Monday

金本・阪神 猛虎復活の処方箋 岡田彰布

我らが"どんでん"岡田彰布が猛虎復活を熱く語る!

岡田監督らしく、今の阪神タイガースに対して厳しい毒舌で語っている。

元々は「金本阪神タイガースに未来はない」というタイトルで出す予定だったとか…(笑)

・オリックス時代のようには走れない糸井嘉男
⇒セリーグとパリーグの盗塁に対する守備側の考え方やポジショニングを理由としており、けっこう納得できた。

・ショートに鳥谷敬、セカンドに北條史也
⇒二遊間で1番いい選手と2番目にいい選手を同時に使えばいい
また昨年の阪神はセリーグでいちばんゲッツーをとれなかった球団とのこと。
二遊間は固定しないとゲッツーはとれないという言葉にも納得できた。
そもそも、二遊間の選手が多すぎで「みんながドングリではアカン」そうです。

・マテオ、ドリス、メンデスの見分けがつかん(笑)
⇒マテオが3人おっても仕方ないやろと厳しい指摘。

こんな調子で読みやすい本なので、阪神ファン必読書かも!?





また「外野手出身の監督は難しい」とか「キャッチャーは守りのほうが大事」といったことが書かれていて、ノムさんの本かと思えた(笑)

でも2軍監督時代に1軍監督であった野村監督と意見が合わなかったことが書かれている。

2人は結構似ていると思うんだけどなぁ…

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