2014.10.04 Saturday

私を通りすぎた政治家たち 佐々淳行

初代内閣安全保障室長、防衛施設庁長官等を務め、「危機管理」「安全保障」のエキスパートとして活躍された佐々淳行氏の本。


私は以前に佐々氏の授業を受けていたことがあり、その佐々氏が「最後の手記」という形で本を出すとなれば買うしかない。

本の始まりは祖父(佐々友房氏)や父(佐々弘雄氏)といった佐々家のルーツ(?)といったところから、少年時代の出来事や、東京大学時代を経て警察官僚になった時代のことなども語られている。

警察官僚となったことで、政治家との公私での交流が始まるのだが、いわゆる「政治家(ステーツマン)」と「政治屋(ポリティシャン)」という区別で、尊敬に値するか否かを判断されている。





評価できる政治家として吉田茂氏、岸信介氏、佐藤栄作氏、中曾根康弘氏、石原慎太郎氏といった名前を挙げている。

とは言え、佐々淳行氏を知っている方であれば、佐々氏が最も評価している政治家は間違いなく後藤田正晴氏であろう。
この本にも、後藤田氏との面白いエピソードが書かれており、後藤田氏の指示で、中曽根総理に意見を述べに行ったエピソードが個人的には興味深かった。

また評価できない政治家として三木武夫氏、小沢一郎氏、田中角栄氏、加藤紘一氏、河野洋平氏といった名前を挙げている。

特に、加藤紘一氏と小沢一郎氏に関しては私怨もあり酷評している(笑)

意外なところでは、憎めない政治家として不破哲三、上田耕一郎といった日本共産党の政治家を挙げており、主義主張が相反する政治家でも、信念を持っている政治家のことは高く評価している。


政治に関心がある方には、絶対に読んでほしい本である。

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