2023.05.02 Tuesday

国難のインテリジェンス 佐藤優

佐藤優氏がホストとなって、各界の有識者とそれぞれのテーマで対談し、問題の解決策を考える。

◆新井紀子 DXで仕事がなくなる時代をいかに生き抜くか
◆藤井 聡 巨大地震とデフレが日本を滅ぼす前に
◆三浦 展 男性は結婚できると中流意識が持てる
◆中谷 巌 資本主義にいかに倫理を導入するか
◆河合雅司 人口減少が進む日本で「戦略的に縮む」方法
◆柳沢幸雄 毎年1000人海外へ「現代の遣唐使」を作れ 
◆岩村 充 変容する資本主義と経済成長時代の終焉
◆菊澤研宗 人間は「合理的」に行動して失敗する
◆君塚直隆 現代の君主制には国民の支持が不可欠である
◆八田進二 「禊」のツールとなった「第三者委員会」再考
◆戸松義晴 仏教は「家の宗教」から「個の宗教」へ向かう
◆清水 洋 「野生化」するイノベーションにどう向き合えばいいか
◆國頭英夫 財政破綻を目前に、医療をいかに持続可能にするか
◆五木寛之 「老大国」日本が目指すは「成長」でなく「成熟」

上記のような錚々たるメンバーとの対談で興味深いテーマも多いのだが、14名との対談を新書に詰め込んだためか深い議論とは言い難かった。

ただ開成中学校・高等学校校長を務めた柳沢氏の「現代の遣唐使」という考え方で、優秀な学生を4年間海外で学ばせるための費用を国が出すという考え方は興味深かった。



企業で働く者としては、会計のプロである八田氏の「第三者委員会」に対する考え方で、企業や組織で不祥事が発生した際に「第三者委員会」を設置して原因究明にあたり問題解決に努めるという話をよく聞くが、実際は「第三者委員会」は対して機能していないことを分かりやすく解説してくれていた。

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