2015.05.05 Tuesday

古田式・ワンランク上のプロ野球観戦術 古田敦也

ID野球の申し子である古田敦也が、プロ野球の観戦術を伝授する。
ピッチャー、バッター、守備、監督の戦術と4章から構成されており、攻守で超一流だった古田敦也が分かりやすく解説してくれる。

ピッチャー編は、例えば「オーバーハンドスロー」と「スリークウォーター」の違いを分かりやすく解説している。

元々ブログを読んでくれたり、この本のタイトルで検索して来てくれた方々は、当然ある程度のことは分かっていらっしゃる方が多いと思うのだが、オーバーハンドスローで縦スピンがかかるので、XX(変化球名)が投げやすいといった感じで書かれている。

また12パターンあるボールカウントによる心理の変化の重要性といったことも書かれているのだが、私はこれをよく口にする他の超大物を知っている。
南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めたボヤキで有名な古田の師匠(笑)

ちなみに現役選手である三浦大輔と上原浩治のカウントの稼ぎ方を絶賛していて興味深かった。

バッター編では、イチロー、青木宣親というメジャーで大活躍している2人に共通しているインコース打ちの技術の解説が面白い。
技術と言うか、極意に近い感じだが、これをできる人はプロ野球選手とはいえ稀である。





守備篇では「右投げ左打ちの有利不利」というテーマが面白い。
ちなみにこれをバッター編ではなく、守備編で取り上げるあたりが粋と言うか、さすが名捕手と言う感じである。

また引退した選手ではあるのだが、新庄剛志と宮本慎也の守備を絶賛している。
ただ現役選手の名前が出てこなかったことは、少し寂しい…

監督編は、そんなに内容がなかった気がする…

この本を読む前から少し感じていたことなのだが、古田敦也は監督タイプではなく、コーチタイプなのではないだろうか?

難しい物事を分かりやすく解説すると言ったことは古田敦也は卓越していて、素人にこれだけ分かりやすく解説できるのだから、同じプロ野球選手が相手ならもっと簡単に理解させることができるのだと思う。

ただ監督という役回りは、教えることだけでなく、チーム全体を運営し、時にはオーナーも含むフロントと喧嘩してでも、現場の意見を押し通すような役回りもしなくてはならない。

そういうタイプに見えないのは私だけだろうか?

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