2019.11.25 Monday

国体論 菊と星条旗 白井聡

Wikipediaによると、国体論とは「国体論は、幕末に水戸学によって打ち立てられ、明治の帝国憲法と教育勅語により定式化された。国体の観念は近代日本を呪縛した。国体は、天皇が永久に統治権を総攬する日本独自の国柄という意味をもち、不可侵のものとして国民に畏怖された」と書かれている。

そう聞くと「現代社会には関係のない言葉じゃないか?」と思えるのだが、著者の白井氏によるとそうではないらしい。

アメリカが象徴天皇制を上手く利用し、アメリカ主導による軍国主義を抜き去った天皇制、その下に戦後民主主義があるとのこと。

これはアメリカを頂点とする戦後の国体を意味し、政権がアメリカの顔色ばかり窺うのも納得がいく。

まるでいまだに占領された国家のようである。

このような内容の本なので、興味深く面白い本なのだが、読みこむのにかなり気合がいる。

ただ生前退位で平成から令和に元号が替わり、さまざまな即位に関する行事が行われている今だからこそ読んでほしい本に思える。



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