2015.02.14 Saturday

白熱講義!集団的自衛権 小林節

慶應義塾大学名誉教授で憲法の第一人者である小林節氏が、「日本における集団的自衛権の問題点」および「解釈改憲」の問題点を指摘している。

はっきり言ってしまうと、当たり前のことを当たり前に書いている本である。
何故に安倍晋三は、この程度のことが理解できないのか、私には不思議で仕方がない…

政府が掲げている集団的自衛権の具体例が、その大半が個別的自衛権で対応できる点など、本当にわかりやすく解説している。
アメリカ云々関係なしに、邦人危機的状況であれば日本国が救出するのは当然だし、日本国周辺の島々で他国が不法行為を行っていれば排除するのは当然のことである。



解釈改憲に関しても、そもそも国家(施政者)を縛るべきルールである憲法を、その当事者が解釈で変更するのは明らかにおかしい。
そもそも安倍首相は立憲主義を分かっていないようで…

またグレーのものを白とする、もしくは黒とするという解釈なら理解できるが、黒のものを白と解釈するもしくはその逆は明らかにおかしい。

このような姑息なやり方ではなく、必要であれば適切な憲法改正の手続きを経て、住民投票で決定するべきであるとのことである。


この本の最初の章で「集団的自衛権に関して、安倍政権はわざと分かりにくくしているのではないか?」と書いてあったのが、的を射ているように思え印象に残った。


意外だったのが、小林節氏は物事を分かりやすく伝えるのがとても上手い人のようで、とても読みやすい本だった。

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